久保田鉄工コロニアルとは?
2021/08/24 UP
スレート屋根の塗装時に重要な話
なぜコロニアル塗装にはトラブルが多いのか?
40年〜50年ほど前にスレート屋根が登場しました。当時は、陶器瓦やセメント瓦、トタン屋根などしか無い時代に画期的な商品として登場した平板スレート屋根。化粧スレート屋根とも言います。当時発売されたのは久保田鉄工のいうメーカー。その後はクボタとなり、クボタ松下電工外装、KMEWと会社が変化していきました。高度経済成長時代に大量に住宅を建てる時期にはぴったりの商品となりました。瓦よりは軽く、一枚あたり3.4キロ。重量は1坪あたり68キロほどとなりますが、陶器瓦が1坪あたり140キロほどになりますので半分以下の重量となります。軽量だけではなく、施工性も抜群。瓦に比べてスタイリッシュでメンテナンスも簡単ということで一気に日本全国に普及しました。厳密には東北を除いた本州を中心にということ...→ 続きを読む
平板スレート屋根に対する注意点
2021/07/03 UP
知らないでは済まされない屋根の話
現在自体の性能や材質は様々
1980年代から日本全国に普及し始めた平板スレート屋根。わかりやすくいうと、クボタのコロニアルや、松下電工のフルベストなど様々な商品があるが、総称して平板スレート屋根と言います。
高度経済成長期に戸建住宅が足りずに大量に建てる必要があった。そのために、外壁には窯業系サイディングボードの乾式工法。屋根には野地板にアスファルトシートを敷き、その上に直接スレート屋根を葺くという効率の良い外壁と屋根が生まれた。そして、屋根材には便利で都合のいいアスベストを15%から20%練り込むことにより断熱性と強度を飛躍的に上げることができ、スレート屋根が生まれた。富山は北陸でも関東から少し遅れて普及が広がった。しかし盲点があった。北陸特有の凍害である。寒冷地である北陸では氷点下になることが多く、いわゆる基材...→ 続きを読む
外回りの災害対策について
2021/03/12 UP
あなたと家の屋根は大丈夫?
築25年の棟板金の被害
台風や突風で屋根の被害が増えています。異常気象でしょうか?風で瓦屋根が飛んでいくケースやトタン屋根が捲れ上がるケースなど様々。ですが実は一番多いのはコロナあるなどの平板スレート屋根における棟板金が飛んでしまうケースが多いのです。下地に使われている木材が経年劣化や水漏れなどによって腐ってくる。下地が弱って固定力が落ちている上で強い突風が加わると一気に跳ね上がります。写真は3年前に塗装させていただきたお宅ですが2021年2月の突風で棟板金が飛んでしまいました。塗装時には気がつきませんでしたが、下地が腐っていたんでしょうね。このようなケースもありますので築後20年を経過すると棟板金のチェックが必要ですね。
明らかは下地の痛みがわかります。
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意匠性サイディングボードにはクリヤー塗装がおススメ
2018/04/05 UP
質感を取り戻しピカピカの外壁材
クリアな仕上りが新築時を思い出します
10年少し前から住宅の外壁材に意匠性サイディングボードが販売普及してきました。2002年の品確法の後からは12mmの厚みから15mmが一般的になり本格的に外壁の高耐久化が進みました。成形も技術が上がり、ブラックやタイル調などの柄もリアリティが上がり、表面の塗料は単色から3色にレベルアップしました。この外壁材のことを意匠性サイディングボードと言い、塗替えの際に一色で塗りつぶしてしまうとリアリティがなくなり単色にグレードダウンします。
よって、意匠性サイディングの場合はクリヤー塗装が必要となります。
透明の塗料を塗ることで色のみずみずしさを復元し光沢が出て綺麗にピカピカに仕上がります。しかし、クリヤー塗装には難点もあり、白亜化が進んでしまった場合には使用不可となります。目安でいうと築後12〜15年までとなりますので、あまりに表面の劣化が進み既設の塗膜が痛んでいる場合は単色塗装による塗りつぶしとなります。富山や北陸においては寒冷地の凍害の影響も出ますので診断が必要となります。
代表的な...→ 続きを読む
塩ビシート防水の耐久性
2018/03/17 UP
劣化が進んだ屋上のシート防水
塩ビシート防水はここ最近アスファルト防水に変わり普及して来ました。
一昔前はアスルァルト防水トーチ工法など多岐にわたり使用されていましたが施工の手軽さや端末の処理の確実さなどにより全国的に普及して来ました。
それでは塩ビシートはどれくらいの期間、大切な住まいを雨漏りから守ってくれるのでしょう。
屋上は紫外線による劣化や熱、風雨や雪などさまざまな外部要因にさらされます。
ましてや気候の厳しい北陸の中の富山県においてはなおさらです。
夏は熱で膨張し、冬は縮み、いくら耐久性の高い塩ビシート防水とはいえ傷みは激しくなります。
一部でも亀裂や裂けが出ると全体に水が回ります。もちろん雨漏りに直結します。
おおよそ15年で寿命を迎えます。
写真は機械的固定方法。円盤やディスクのつなぎ目が避けて来ています。また、立ち上がりのシートが膨らんでいます。
そして一部ベランダや面積の小さな屋上面を除いては塩ビシートの上に塗装をしても全くメリットはありません。耐久性も上がることはありません。
トップコートを塗り長持ちさせるよりも15年経...→ 続きを読む
箱型住宅は笠木の形状で外壁の寿命が変わる
2017/05/31 UP
最近のデザイン住宅はボックス形状の建物が増えています。デザイン的にはスタイリッシュでかっこいいのですが耐久性は問題があります。
昔から日本の住宅は雨や雪から家を守るために屋根がそり出した軒の出がある形状が一般的でした。それにより、屋根が雨傘となり家を守る。外壁も風雨の時以外はほとんど濡れることがなかったので傷みにくかったのです。
ボックス型の形状でも外壁材の耐久性の向上に伴い増えてきましたが、重要なのは笠木です。
笠木の出幅も15mm〜20mmを確保できていれば壁に雨水が伝うことも減るのですが、写真のようにただ被っているだけの出幅がない状態では問題があります。雨が降るたびに雨水が壁をつたい、結果として短期間で外壁材の劣化が進みます。
特に富山など寒冷地においては凍害による爆裂の被害が顕著に出るために致命的な劣化に繋がります。
こうなってしまっては再塗装は難しくなります。塗装しても基材が傷んでいるために2〜3年で剥離してくることでしょう。
外壁のリフォームの際には必ず笠木が有効に働いているかの検証も行いましょう。
仮に隙間があったり、釘が抜けている場合は修理が必要で...→ 続きを読む
塗装面表面の塗膜割れ
2017/03/21 UP
久々に見る気持ちの良いくらいの塗膜割れである。最近ではほとんど施工のニーズがなくなった吹付タイル仕上げ。20年から25年くらい前までは割とメジャーな外壁の仕上げ材であった。
モルタル壁やコンクリート壁の仕上げに使われるパターン仕上げ(模様付け)である。
シーラーを吹いた後に主材で模様を吹き付ける。その際にタイルガンを使用するが熟練した技術が必要となる。主剤を吹いた後にトップコートを最後に吹き付けをして仕上がりとなる。
主剤にも弾性性能の高いものもあり弾性タイルと呼ばれ当時のかなりの高級仕様である。もちろん弾性性能があるためにクラックなどを防ぐ効果がある。15年~20年経過しても弾性性能が残っている現場も見かけるので流石である。また、トップコートにも様々な材料があり当時であればアクリル系統の溶剤の塗料が主流だろう。吹き付けタイル自体は壁面の仕上がりとして残っていても、表面の素材保護のためのトップコートが劣化してしまうと防水性能も落ち、吹き付けタイル層の傷みが始まってしまう。
言うなればトップコートが長持ちしていれば吹き付けタイルも長持ちする。定期的にトップコートを塗り替え...→ 続きを読む
トタンや金属鋼板の下塗りに注意
2017/03/05 UP
今週は天候も良く現場廻りが順調に進みました。春が待ち遠しいですね。さて、今回塗装させていただいたお宅は、富山市内の築年数も30年以上の板金の外壁。半分が金属サイディングで半分が塩ビ鋼板のリブ波トタン。現場が海岸沿いのためサビの防止のために当時の職人さんが塩ビ鋼板の板金をセレクトされたのであろう。確かにそのおかげか、表面の劣化は進んでいるがサビの進行は抑えられている。うっかり気がつかずに段取りして塗装してみると塩ビ鋼板であったでは取り返しのつかないことになる。塩化ビニールに含まれている可塑剤が溶け出して塗装した塗膜がベトベトになるのである。また、密着も悪いために通常のさび止材などであれば剥離の原因となることもある。せっかく足場を組んで塗装をしても数年で剥離してきては目も当てられない。
そんなどうしようもない塩ビ鋼板ではあったが、日本ペイントさんから素晴らしい材料が発売された。
ニッぺ塩ビゾルウレタンプライマーなる下塗り材だ。実際に塗ってみると隠蔽性もよく塗膜がカンカンになるようなイメージ。しっかりと塩ビ鋼板をホールドしている。そして、上塗り材もその上からかなり塗り...→ 続きを読む
金属サイディング工事の際の付帯塗装について
2017/02/24 UP
最近外壁のリフォームにおいて塗装ではなく金属サイディングによるカバー工法を行うことが増えて来ましたが、より長期間にわたりメンテナンスのいらない高耐久な金属サイディングはこれからももっと普及するだろうと考えます。特に富山などの寒冷地では、窯業系サイディングボードの凍害による爆裂などがひどく再塗装できないケースが増えています。
注意しなければいけないのは、高耐久な金属サイディングを施工することはいいのですが、金属サイディングが貼れない付帯部の塗装にこだわる人が少ないということです。仮に金属サイディング大手のメーカーさんであるアイジー工業さんやケイミューさんなどのフッ素の焼き付け塗装仕上げの金属サイディングなどでは30年ほどの耐候年数が見込まれます。それにもかかわらず、破風板や、霧除け庇、また、玄関ポーチなどの付帯部がウレタンや汎用シリコン塗料程度のランク低い塗装仕上げであればどうでしょう。
外壁は長期間美観を維持できたとしても付帯部は10年も維持できません。最悪のケースの場合はわざわざ付帯部の改修や再塗装のために付帯部だけのためにまた足場を組んで施工しなければいけない可能性...→ 続きを読む